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理想の移住を考える
沖縄でよく見られるサトウキビ畑。例年1月〜3月頃に収穫され、砂糖の原料となる。

「沖縄移住ブーム」

この不思議な言葉・現象はいつごろから言われるようになったのでしょうか。
その昔、アメリカにゴールドラッシュという現象が起こり、多くの人々が夢の土地、金を求めて西海岸に移っていきました。今まさに同じような現象が沖縄に起きている?のです。日本本土の方が、「理想、楽園」(ゴールド)を求めて、南の島・沖縄へ大挙として移り住んでくる・・・
統計によれば年間約25,000人もの人々が、沖縄へ「移住」してきているそうです。

現在の「移住ブーム」で扱われている「移住者」と呼ばれる人は、以下の数パターンがあるようです。

1. 旅行ではなく、少しゆっくりと沖縄を満喫しにきた人たち。ウィークリー、マンスリー、ゲストハウスに滞在。主に20代

2. 大学入学、転勤を機に移り住んでくる人たち。ウィークリー、マンスリー、賃貸アパートを借り滞在。20代〜30代

3. 家族を連れて、理想の生活をしにやってきた人たち。賃貸、またはマイホームを購入。30代〜40代

4. 定年後の第二のスタートをスタートさせに来た人たち。マイホームを購入。60代〜

実際はもっと分けられるかもしれませんが、1. と2. は厳密には「移住者」といえるのかどうか・・・・

また年間やってくる移住者の1/5にあたる20,000人の人たちが、また本土へ戻っていくそうです。
思った以上に滞在しつづける人が少ないことに驚かされます。この中には上記の1,、2.に当たる割合が多いということも考えられますが、
中には上記の3.、4.にあたる、長期的な滞在を希望して諦めた、という方も多いようです。
このような人たちが長期滞在ができなかった、または長期滞在しようとして諦めた理由として、いくつかの共通した理由があるように思います。


なぜ長期滞在ができなかったのか?
その理由は沖縄になじめなかった、という一言につきると思います。
それでは、なぜなじめなかったのでしょう。

1. 排他的な地域に移り住んでしまった。
2. あまりにも沖縄の文化や生活習慣が違い、あわなかった。

それぞれの問題点について述べてみますと、

1. 沖縄には「いちゃりばちょーでー(出会えば皆兄弟)」という言葉があり、外から来た人に親切、というイメージがあります。
確かに旅行に来たときなど現地の人にとても親切にされた、という話はよく聞きます。しかし、外部から移り住んで来た人たちに排他的だ、という話もよく聞きます。(あくまで一部の地域)
例えば沖縄の人たちは「ウチナンチュ(沖縄の人)」と「ナイチャー(内地の人、本土の人)」という言葉をよく使います。「ウチナンチュ」は沖縄のアイデンティティを示す言葉だと思いますが、「ナイチャー」というのは、どうでしょう。
よそ者という意味合いを多く含んだ言葉といえるでしょう。
ようするに排他的な地域とは、コミュニティーの結束があまりにも強いため、排他的であるということなのです。
このような土地に、何度か旅行で来て人の温かさを感じ、それを期待して移住した人が、まったく逆のイメージをもって本土に帰る、という姿は容易に思い浮かびます。
「なぜ受け入れてくれないんだ!」
と言ってもどうにもなりません。なぜなら、移住者はよそ者だから。
よそ者に冷たいという心理は、沖縄でなくてもあることですし、排他的な地域というのは結束が強いというものの裏返しなだけ。
受け入れてくれないから本土に戻るという考えではなく、自分はよそ者だから長い時間をかけてなじんでいこうという気持ちが必要かもしれません。そうすれば次第とその結束の輪になじんでいけるでしょう。

2. 沖縄は、文化、生活習慣、ものの考え方が本土とかなり違います。
最近では、よく沖縄がメディアでとりあげられるので、沖縄に行ったことのない人でも、独特な沖縄文化についてある程度知ってはいるでしょう。でも、実際住んでみると思いも寄らない違いを感じます。
仕事の場でよく聞く話では、沖縄の人の仕事に対する姿勢について。
ひとつのあるエピソードとして、 こちらは急いでいるのに「今、高校野球で沖縄代表の試合やってるから」とかで連絡がとれない、ということがあったそうです。本土の人では怒ってしまうところでしょう。実際、この話をしてくれた私の知り合いはえらく怒っていました。でも、怒らないでください。
「郷には入れば、郷に従え」という言葉があるように、「なんで?」と思う前に、受け入れてください。私は「なんで日本に来ているのに英語でしゃべるんだ?」と外国人に思いますが、沖縄に来る本土の方にはそんな傲慢な外国人のようにはならないで欲しいです。
ただ何でもかんでも受け入れろ、と言っているわけではありません。ただ沖縄はあまりにも生活習慣・価値観が違うので、そういう気持ちでないと好きで移ってきた沖縄が嫌いになりかねません。
沖縄の異文化に触れた時、「わからない。本土ではこうなのに」と思うのではなく、「沖縄ではこうなんだ〜」と受け入れてください。次第に沖縄の心地よい生活習慣に慣れてくるはずです。

自分が生まれ育った地域を離れ、新たな地域になじむ、というのは、難しいことです。ましてや沖縄は、文化、生活習慣が大きく異なる地域なので、その余計難しいことでしょう。
でも難しいからといって、本土に戻ったり、本土の人が集まっている地域に住もうとしたりするのではなく、地元の人たちが集まるような地域に定住することが、私が考える理想の移住です。沖縄の違いを広く受け入れ、時間をかけてその地域になじむようにすると、きっと理想の移住に近づくのではないのでしょうか。


青い空と青い海、手つかずの自然に独特な文化と生活習慣−
沖縄へ移住してきた人の多くは、このような沖縄に理想の生活を求めて来たに違いありません。
実際に沖縄に移り住むためには様々な現実問題(上記の問題や雇用・教育etc)との葛藤があると思いますが、それと同時に、思い描いていた理想の生活も手にいれられます。
ゆっくりと地域になじみ、沖縄の文化・生活習慣に慣れていけば、きっとあなたの「理想、楽園」(ゴールド)を手に入れられることでしょう。


※「理想の移住を考える」では、皆さまの意見を多く取り入れ、補足、追加していく予定です。皆さまのご意見をおまちしております。
okubo@okinawaijyu.com

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文/大久保暢(おおくぼとおる) 1995年、大学入学と共に沖縄へ。「沖縄移住.com」Web制作を担当

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