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第 3 回 仕事を取り巻く環境 2006/05/31 
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春にこの回を書く予定が私の事情ですっかり遅れ(大変失礼しました)、今や梅雨の真っ只中。今年の梅雨はやや涼しく、過ごしやすい。

今回は、職場環境、仕事環境についてこの 2 年間感じたことを書いてみたい。

■ 賃金格差=生活格差、ではない

沖縄での仕事を考える時、真っ先に心配になるのが第 1 回で書いた失業率、それに賃金格差だと思う。統計などでは概ね本土平均の 7-6 割程度と言われているし、金額としてはまあそんなところだと思う。では、生活レベルも下がる?というと、そんなことはないと実感している。

もちろん、家賃が他都市圏に比べて安いなど水準そのものが違う場合もあるが、自身の生活の中では衣・食・住のうち『衣』の部分において、ものを買わなくなったことがもっとも大きな要因ではないかと感じている。

東京にいた頃は、シーズンごとに新しいスーツ、靴を複数購入していた。が、沖縄に来た途端、あまり欲しいとは思わなくなったのである。気候に合わず、街中で浮く感じであるし、実際夏になれば『かりゆしウェア』という快適なシャツがフォーマルな仕事着として認められている企業が多く、自分の最初の職場もそうであった。スーツを着ることもあるが、冬物はほとんど必要がないため、購入してもお財布に優しいのだ。

ちなみにかりゆしウェア着用期間は、長い企業で 4 月から 10 月頃まで、中には 11 月くらいまで来ている方もいる。クールビズの推奨から昨年来注目が高まり、県内の生産企業では、本土でも着用できるよう、やや地味な色柄のものも開発しているとか。

『住』を見ると、家賃は駐車場代を入れても東京の時の半額以下である。夏場のエアコンによる電気代は、冬場・本土での暖房費を考えると相殺されるのではないだろうか。

『食』に至っては、飲み代も含めて外食費が安いため、食べることの好きな私にはとても嬉しい環境である。ただし、沖縄で手に入らない食材やワインなどはネット通販に頼るため、その面で多少は費用が増えているかも知れない。ただそれも、送料無料キャンペーンやポイント還元制度を駆使すれば、むしろ楽しめることのひとつである。

唯一、周囲の移住者の間で話題になる『お金のかかること』は、帰省の費用だ。私自身はもともと地方出身であり、常に帰省費用はかかっていたので気にならないが、東京出身で沖縄へ移住した途端、毎年帰省するたびに飛行機代がバカにならないとつぶやいている友人もいる。

いずれにしても、収入が多少下がっても、仕事が終わればすぐそこに青い海があり、好きな時にドライブに行けるこちらでの生活に、私自身はむしろ東京にいては味わえない充実感を味わっている。

これから仕事を探して移住を考えておられる方で、それでもどうしても本土並みの賃金を、というのであれば、確率は低くなるが方法がないわけではない。本土企業で沖縄支社・事業所への配属を狙うのである。また最初から沖縄現地採用を探すという手段もあるが、その場合は給与も現地水準のことが少なくないので、事前の確認が重要である。



■ 通 勤

モノレール以外電車のない沖縄での通勤手段は、バスか車である。私は最初の会社ではモノレール通勤、それ以降は車で通勤している。朝夕の那覇市内の渋滞は有名だが、東京の『動かない』渋滞に慣らされた身にはさほど苦痛には感じない(とはいえ最近は少しの渋滞でも迂回してしまうが)。幹線道路にはバスレーンが設けられており、その取締りはとても厳しいこともあってきちんと守られている。とはいえ、バスの到着時刻を予測するのは至難である。

しかしバスの本数は多く、また時間も深夜 12 時近くまで走っており、車を持たない人などには欠かせない足となっている。

バスの本数が少ない地域や、一部学生(通勤ではなく通学だが)の間などではタクシーが活躍している。初乗り料金が 400 〜 450 円と安いため気軽に利用できるし、複数で割り勘にすればバスより安くなるのだ。

ちなみにタクシーは、『乗客を乗せていれば』バスレーンを走ることが出来るため、自家用車よりはスムーズに走ることが出来る。



■ 職 場

私の職場だけではないと思うが、どこも常にエアコンが効いており、特に女性にとっては『寒い』と感じることが多いのではないだろうか。最近の統計にも表れているように、沖縄では肥満率が高く、体格のよい人が多い。よって暑がりの人も多く、職場も常に冷やされている・・・というのが私の勝手な推論だが、いかがだろう。

ちなみに、エアコンではなくクーラーしか設置されていないところも多く、 1 〜 2 月頃、少し寒くなっても暖めることができなかったりする。

■ 台 風

2 年前、来沖最初の年は台風の当たり年で、シーズンには毎週のように台風の影響を受けていたように思う。

意外というか当たり前なのか、沖縄では台風に対する人々の姿勢や社会の対応が、実にシステマティックにできている。台風が近づいても淡々と受け止め、本土のようには動じないのだ。

まず、暴風域(平均風速 25 m / s以上)に入ると公共交通機関がストップし、学校や幼稚園等は休校になる。職場も多くは休みや自宅待機になるか、或いはタクシーを使っての通勤となる。この時タクシー代は会社負担となるため、タクシー側にとっては稼ぎ時らしい。

スーパーやコンビニ、映画館などは概ね通常通り営業しており、他に行くところもないため普段以上の賑わいとなる。

ただやはり自然の力はすごいもので、甘くみているととんでもない目にあう。知人は駐車しておいた車に、飛んできた看板が突き刺さったという。へたに出歩くのはとても危険なのだ。

また私の自宅は新築の鉄筋構造(賃貸)だが、『非常に強い』と評される台風の時など、風雨が強いとサッシの隙間から雨水が吹き込んでくる。窓に叩きつけられた雨が、文字通り吹き上げてくるのだ。最初はとても驚いたが、こちらの友人からサッシの下や横に新聞紙やタオルなどをつめておけばよいと聞き、実行している。

本土からきた人間から見ると、対策や対応の仕方も含めて、沖縄の人は冷静に台風と向き合っているなと感心するばかりだ。


■ ランチ

ランチのメニューはどこでもそう変わらないと思うが、沖縄の場合驚くのはそのボリュームと価格だ。那覇市内にはお洒落なカフェのランチも多いが、定番は食堂の定食や沖縄そば、それにオフィス街やちょっとした通り沿いで売られているお弁当だろうか。

食堂のメニューの不思議さ(例えば何を頼んでも必ずご飯と汁物またはそばがついてくる、『おかず』や『味噌汁(注:普通の味噌汁と思ったら大変な目に合う)』というメニューがある、 A ランチ・ B ランチなどのメニューも一日中注文 OK 、すべて大盛りで出てくるなど)は色々なところで語られているので聞いたことのある方も多いと思うが、『お弁当』のすごさもなかなかである。

ひっくるめて『うちなー弁当』と言われるのだが、その特徴は、●安い ●ボリューム重視 ●沖縄そばがついてくる ●揚げ物が多い といったところであろうか。

300 円程度から 500 円までの間で、 300 円でも女性には多いくらいのボリュームである。

面白いのは、必ず『ご飯の上にもおかずが乗っている』ということ。本土では一度も目にしたことがないのだが、逆にうちなー弁当では、乗ってないのを見たことがない。できるだけたくさん盛り付ける工夫なのだろうか。

そして、サービスでつくのは味噌汁の場合も多いがよくあるのが沖縄そば。ちゃんとネギや七味も入れてくれ、お弁当を買うとその場で汁を入れ、ラップか蓋をつけてくれる。

お弁当のおかずは様々だが、ちゃんぷるーは必ず入っている。定番は魚のフライ、ポーク卵、コロッケといったところ。ご飯も白米、玄米、炒飯、ドライカレーなど多様だ。オフィスの集まる久茂地界隈では、昼時になると路上にパラソルが立ち、たくさんの弁当屋が店開きしている。人気の店には行列が出来るため、各店とも『すべて手作り』『五穀米使用』など、工夫を凝らしている。手作り本格カレーの店なども曜日替わりで登場するので、毎日お弁当でもさほど困らない。

■ 夜の部

もともとよく飲む方ではあったと思うが、こちらへ来て飲む機会・量とも確実に増えている。仕事が終わると『ちょっと行こうか』ということがよくあるし、何より終電を気にするという習慣がないので、飲んでいる時間も長い。そして量も時間に比例して増える。とはいえ飲み代も高くはなく、一人 3,000 円も出すとかなりしっかり食べて飲める店がたくさんある。

そして、閉店時間が遅いのも特徴だ。 12 時、 1 時は普通で、朝 5 時までやっている店も少なくない。そのためこれからの季節は特に、店を出ると明るい…という、大人気ない飲み方をしてしまうことがしばしばある。

東京から出張に来ていた知人が、通勤時間が短いと飲むことを楽しめる、と話していた。確かに、東京では帰りの道のりと明朝の通勤時間を思い、『今日はこの辺で。』と考えて切り上げていた。今は、少々遠い場所で飲んでもタクシーを使えば、那覇市内であればどこからでも 20 分もあれば家にたどり着くため、家に着くまでに酔いが醒めてしまうということもない。

また、飲んでいて隣の席の人といつの間にか一緒に飲んでいることがよくあるのも沖縄。最近時々出会うのは、定年前後の元気な方々だ。旅行でたびたび沖縄を訪れたり、そのうち家を探そうかと思って・・・などというアクティブシニアの方に会うと、少しでも若い(?)うちに沖縄を選んだことを、ちょっと自慢に思ったりしている。



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3 回で終了の予定だったが、お陰様で移住を考えているたくさんの方に読んで頂いているとのこと、ありがとうございます。
今後は就職事情のアップデートを含め、不定期ではあるが少しずつ書かせていただきたいと思う。

以上
第4回につづく
第2回  
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田島あゆみ TashimaAyumi

 

福岡県北九州市生まれ、大分育ち。東京、大阪での仕事を経て 2004 年春 那覇市へ移住。経営コンサルティング会社、ベンチャー企業を通じてコンサルタントとして活動。








•  そば付きで、 400 円。



•  これはなんと 300 円。ごはんが玄米や五穀米のことも。




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