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第2回 暮 ら す

2006/02/13 
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■ 引 越 し

第 1 回でご紹介した就職事情の中、なんとか那覇で職を見つけた私は、 2004 年 4 月、東京から那覇市内へ引越しをした。幸運であったのは、沖縄での最初の職場が、引越し費用及び住居探しの下見費用をほぼ全額負担してくれたことである。これはその会社の規定で、『東京在住者の沖縄赴任』という扱いになったためであり、以前にも別の企業で同様の待遇を受けた経験がある。いずれにしても、金銭面でとても有難かった。もちろん、沖縄移住を考えて職を探すには、仕事内容が優先事項であるのは当然であるが。

部屋は、職が決まった直後から東京からインターネット、 FAX 、電話を駆使して探した。東京での住まいとほぼ同条件で、家賃は半分以下の新築物件が見つけられた。最終的には不動産業者に勤める知人の紹介で決めたが、事前にどのエリアに住むか、詳細な地図を眺めて考えるのはとても楽しかった。

私は職場への通勤(マイカー通勤は不可の職場だった)を考え、モノレール駅の徒歩圏内を探したが、東京の通勤事情と比較すれば、多少の時間はかかっても海のそばに住む!といったことも、ここ沖縄ではあまり苦にはならないのではないだろうか?知り合いには実際、那覇の会社に勤めながら南部の海辺に住み、休日のたびにサーフィンを楽しんでいる人もいる。

引越しの際、当たり前だが数社の業者から見積もりを取った。結果、某大手業者で当初の金額より半額以下に抑えることができた。複数見積もりの効果でもあるが、決め手はその業者の方が紹介してくれた、『船便の空きに合わせて引越し日を決める』という方法だった。東京〜那覇にはいくつかの船会社が就航しており、その中で空きを探してもらうのだ。私の場合、東京からコンテナ一杯の荷物を持ってきたため、これは相当の節約になった。引越しの日程にゆとりがあればお勧めである。



■ 買い物

こちらで暮らすようになって 2 年、今ではすっかり慣れて、逆に本土に帰ったときなど『あ、そうだった』と思うことのひとつは、スーパーでの袋詰めだ。沖縄ではレジ係が詰めてくれるのが当たり前だが、そういえば本土ではほとんどがセルフだった。また、『計算しましょうね/計算致しまーす』という決まり文句も最初は新鮮で、買い物のたびに沖縄にいることを実感していた。

物価は、食品に関しては概ね安価だと感じている。野菜なども、今年のように本土では寒波の影響で高騰しても、県産品であればさほど影響はなかった。

品揃えに関しては、店に見当たらないものでも、ネット通販を利用すればたいていは手に入るので困ることはないが、個人的にやや寂しいのは本屋が規模・内容ともに充実しているとは言えないことだ。本好きにとっては、本屋で表紙を眺めながらぶらぶらし、手にとって中を見て、という時間はとても楽しいものだが、こちらでは那覇市内の大手書店でも、もっと頑張って、と言いたくなることがよくある。

また全国系の雑誌類はすべて、発売日が数日遅れである。これは船便で届くためだ。ちなみに新聞も、日経、朝日、読売など全国紙はすべて当日の午後に航空便でその日の朝刊が届く。県内には全国紙の印刷所はないのだ。そのため、全国紙の購読率は驚くほど低い。



■ クルマ

こちらへ来てすぐに、車を買うまでの当座の足としてまず自転車を購入した。初めの 1 ヶ月は、買い物へはもちろん、通勤時にモノレール駅までの移動にも利用していたが、車を買ったとたん、乗らなくなってしまった。怠け者な性格のせいであることは間違いないが、

なにより『暑い』のだった。日焼けも怖い。さらに、これは次回書こうと思っているが、仕事帰りに飲む機会が多く、そうするとタクシーで帰るため自転車は駅に置き去り、ということが最高では 6 日間続き、その間に空気が抜かれているなど、自転車にいたずらされていることもあった。また、乗っている時に突然の風雨に何度かたたられたことも影響し、今では自転車はすっかり錆びついて、自転車置き場に置きっぱなしとなっている。

そのかわり、車は大活躍をしている。当初は、時間さえあれば島内を北から南まで走りまわっていた。走行距離は 1 年間で 10,000Km を軽く超えていた。 1 年足らずの間に辺戸岬(本島最北端)に 4 回行き、同僚から『(島は)狭いんだから、そんなに急いだらすぐ行くところがなくなるよ』と笑われたりもした。

そのうちに、仕事のリフレッシュに良く訪れるお気に入りの場所もいくつか出来た。海は部屋からもほんのわずか見えるが、やはり少し足を延ばすと景色が違って気持ち良い。よく訪れるのは、城(グスク)跡。中城城跡からは東西両方の海が眺められ、壮観である。疲れ気味の時には、北部の人の少ない砂浜で海を眺めていると、どんなことでも小さく思えてすっきりする。少し高台に登ると、周辺の島が眺められる。

先日は本部町・八重岳の桜を見に出掛けた。ふだんは静かな山が、北部では珍しく渋滞するほどにぎわっていた。

さて車で出掛けても、飲んでしまったら飲酒運転はご法度である。そんな時に便利なのが『運転代行』。地方出身者の私はその存在を知ってはいたが、東京ではほぼ見かけることはなかった。だが沖縄では非常にメジャーな存在で、しかも一度車を置きに帰る手間を考えると、タクシーよりも安かったりするのである。

利用方法は簡単で、居酒屋などから携帯で運転代行業者に電話をかけるか、店に頼んで手配してもらう。電話番号は、飲食店のレジ周りにカードがたくさん置いてあるのですぐ入手できる。代行業者は 2 人組で、近くまで来ると折り返し電話をかけてくるので、落ち合って業者 2 人のうち 1 人が自分の車を代わりに運転してくれ、目的地(次の店?)まで送ってもらう。私の利用歴で最短は 2Km500 円、最長は恩納村〜那覇の 60Km 、高速代 2 台分込みで約 7,000 円だったと思う。東京の友人はその安さに感動していた。


★ ★ ★

『暮らす』の中でも飲食事情についてはネタがつきない。次回、職場環境でのランチ事情なども含めて紹介していこうと思う。

以上
第3回につづく
第1回 第3回
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田島あゆみ TashimaAyumi

 

福岡県北九州市生まれ、大分育ち。東京、大阪での仕事を経て 2004 年春 那覇市へ移住。経営コンサルティング会社、ベンチャー企業を通じてコンサルタントとして活動。








ある島の砂浜: 座っているだけで、すべてが『なんくるないさ〜』ですっきり。


八重岳: 山全体が春の陽気。


寒緋桜 ( 緋寒桜 ) : 本土のソメイヨシノよりピンクが濃いが、姿は紛れもなく桜。

辺戸岬より:晴れた日にはこうして与論島が眺められる(見えますか?)。

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